EGGE

分からないことを分かりやすく

共謀罪(テロ等準備罪)についてどんなケースが対象となるのか調べてみた

共謀罪についていろいろと議論がされてるけど、

誰がヤバイやつか分かんないんだから、国民全員片っ端から監視するしかなくなる、

無垢の国民のプライバシーが侵害される、

 

…そうなの!?

 

という意見も出ているようで、

(たとえばこの方)

www.youtube.com

 

山本太郎議員の論理では、まず犯罪発生までの流れは下図のようになっており

        f:id:tsumekirimaru:20170712221823j:plain

計画、準備の2つの要件を満たしたらアウトだと。

…うんうん

 

では、実際に警察が動き始めるのはいつからなのかというと、計画(相談)より前に

誰が怪しいかを調べておく必要があり、それは下図のような段階を踏むと、

        f:id:tsumekirimaru:20170712222709j:plain

そして、この一番最初の「怪しいやつはいないか?」ってとこで

皆が覗かれる対象になるという(誰が怪しいか分からないから)。

 

 

...本当にそうなのか?

 

そこで、実際の運用にあたって、どのようなケースが対象となりえるのかを調べ、

そこんところがどうなのか見てみることにしたよ。

 

 

 

 

調べてみるとずばり法務省のWebサイトに記載があった。

http://www.moj.go.jp/content/000003506.pdf

 

ひとつずつみていこう

 

 

対象となり得るケース

  1. 暴力団組員らが、対立する暴力団の構成員を襲って監禁した上、拳銃で射殺することを計画
  2. テロ組織の構成員らが,空港の管制塔を占拠した上で,政府に対し,刑務所に収容中の仲間の釈放等を要求することを計画
  3. 暴力団組員らが,談合をしていると因縁を付けて事業者らから現金を脅し取ることを計画
  4. 詐欺集団の構成員らが,不特定・多数の者に電話を掛け,近親者の起こした交通事故の示談金の名目で金を銀行預金口座に振込送金させて騙し取ることを計画
  5. 建築会社を標榜する集団の構成員らが,本来不要な建物リフォームの施工代金の名目で金を騙し取ることを計画
  6. 架空の出版社を装う集団の構成員らが,いわゆる「紳士録」に氏名が掲載されている者から掲載料又は記事抹消料の名目で金を騙し取る,又は脅し取ることを計画
  7. 外国人すり集団の構成員らが,電車内で女性や老人を多数で取り囲み刃物でバッグを切り裂くなどして,財布を奪い取ることを計画
  8. 海賊版CDの販売を繰り返している集団の構成員らが,人気歌手の多量のCDを無断でコピーして販売することを計画
  9. 偽ブランドの販売を繰り返している集団の構成員らが,海外の有名ブランドの偽物のバッグを輸入して販売することを計画
  10. いわゆる脱税請負人集団の構成員らが,帳簿を操作するなどして多数の会社の脱税を行うことを計画
  11. 密航請負組織の構成員らが,多数の外国人を我が国に不法入国させることを計画
  12. いわゆるヤミ金融業者の社員らが,無登録かつ法定の制限を超える高金利で不特定・多数の者に対する金銭の貸付けを計画
  13. 暴力団組員らが,常設賭博場を開いて利益を得ることを計画

 

対象となり得るケースとして13のケースが挙げられているが、

まず思うのが、主語になってる人が暴力団組員とか詐欺集団の構成員とか、

まず計画どうこうの前に、十分捜査対象になっていいような人ばかりだということ。

まず一般人には関係ないじゃん!

って言っていいと思うんだが。

 

 

 

 

さらに、対象とならないケースについてもみてみよう

 

対象とならないケース

  1. 会社の同僚数名が,居酒屋で,上司の悪口で盛り上がり,「殺してやろう」と意気投合
  2. 労働組合の組合員らが,団体交渉の一環として賃上げを勝ち取るまで社長を帰さない覚悟で交渉に臨むことで合意。
  3. マンション建設に反対する町内会と環境保護NGOのメンバーらが,建設阻止運動の一環として,建設会社のロビーで座り込みをすることを計画
  4. 新聞社の社内会議で,汚職の疑惑のある公務員に対して,多少脅してでもコメントをもらうことで合意
  5. 建設会社の社員らが,材料費の水増し請求をして建設工事の発注元から金員を騙し取ろうと計画
  6. 多重債務者救済のため活動している消費者団体の会議で,ある消費者金融業者の貸出金利を引き下げさせる目的で,その業者の広告を掲載している新聞の不買運動によって圧力をかけることを計画
  7. 近所の主婦同士が,井戸端会議で,仲の悪い主婦の話題になり,「嫌がらせに自転車を盗もう」と意気投合
  8. 友人数名で代金を出し合ってCDを1枚購入し,人数分コピーすることを合意
  9. バッグを販売する会社の会議で,ライバル社の売れ筋商品とそっくりのバッグを販売することを決定
  10. 会社社長が,会社の業績が思わしくないことから,顧問税理士と話し合い,脱税をすることを計画
  11. 公職の選挙の立候補者の運動員らが,対立する候補者のポスターに落書きすることを計画
  12. サークルの仲間同士で,来る新入生歓迎コンパでは力ずくでも新入生に酒を大量に飲ませて酔いつぶれさせてしまおうという話で意気投合

 

対象とならないケースとして12のケースが挙げられているが、

こちらは一般の人々が行うであろうことについて書かれている。

 

個別にみると、「計画」とか「意気投合」という言葉が最後についてくるから

計画・準備のうち計画だけでは共謀罪の適用対象とはならないということだろうけど、

意図的にか分からないが、主語が明らかに一般人よりだよね。

主婦とか友人とか。

 

一般人が対象になるかどうかについては、

6月13日に行われた参院法務委員会で金田法務大臣が、

一般人を「組織的犯罪集団と関わりがない方々」と定義した上で、

「一般人が共謀罪の罪を犯すことは想定し難い(組織的犯罪集団と関わりがないか

ら)。よって一般人が捜査や処罰の対象になることはない」と答弁しているし、

まあ、何も心配することはないと思うんだが。

 

 

結論:共謀罪は一般人が捜査や処罰の対象になることはない

今回はどんなケースが共謀罪の対象となるのか・ならないのかをみてきたけど、

私は、一般人が対象になることはないと言っていいと思う。

山本太郎議員が言うように、

国民を潜在的犯罪者として覗き見していく、なんてことにはならないだろう。

警察もそんな暇ないって。

 

だから安心して生きていこうよ

 

うん